「どこに相談しても断られる」という絶望感
ご両親から相続した実家を処分しようと地元の不動産会社複数社に相談したところ、どの不動産会社からも「買取りや売却はできない」と断られ続け、解決の糸口が見つからないというご相談内容でした。
1.市街化調整区域で、再建築ができない
この物件は市街化調整区域(市街化を無秩序に広げないために、原則として家を含む建物の建築を厳しく制限している区域)にありました。また、建築基準法の「接道義務」を果たしていない再建築不可(一度壊してしまうと二度と家が建てられない)な物件のため、居住用途としての不動産価値が低い状況でした。
2.登記内容と実際の間取りが一致していない
登記上の建物面積はわずか20平米でしたが、実際には80平米ほどの広さがありました。このように実態と登記内容が大きくかけ離れていると、買主の住宅ローン手続きが非常に難しくなり、売却の大きな障害となっていました。
「資材置き場」としての活路を近隣企業へ提案
住宅として売却するのが難しい状況だったため、別の用途を考える必要がありました。そこで、近隣で事業を営む会社を一軒ずつ回り、土地の活用ニーズを調査しました。その結果、近隣の建設現場で使用する足場などの資材を取り扱う会社が、資材置き場を求めていることが分かり、すぐさま土地活用のご提案を差し上げました。
なお、本来であれば、古い建物の売却にあたっては建物を壊して更地にするなどの手間や費用を要しますが、今回は「今の状態のまま」で買い取りいただく内容で契約を纏めました。これにより、相談者様は解体費などの持ち出しを一切することなく、スムーズに売却手続きを進めることができました。
どの不動産屋さんにも見放され、半ば諦めていました。マイナスにならずに手放せればいいという思いでしたが、まさか近隣の会社が買ってくださるとは思いませんでした。ずっと重荷だった実家の問題が解決し、本当に感謝しています。
市街化調整区域や再建築不可といった法律上の制限がある物件は、買い手がつくことが稀なため、取り扱いを拒む不動産会社は多くあります。しかし、住宅としての使い道がなくても、事業用の「資材置き場」や「倉庫」など、視点を変えれば必要としている方が必ずいらっしゃいます。断られたからといって諦めず、その土地ならではの用途を探していくことが解決の近道です。
※建物の修繕・解体、不動産の賃貸・売買及びその媒介などの活用は、必要とされる許認可を持つ事業者の協力を得て行っており、当センターが直接行っているものではありません。予めご了承ください。