トンネル工事による売却への影響に不安を抱えている
ご実家を相続したが、すでにご自身の自宅を所有されていたため売却したいというご意向でした。しかし、ご実家の土地の一部が地下トンネルの工事区域(計画路線上)にかかっていました。このトンネル工事については、近隣地域で地盤沈下事故が発生したことがメディアで大きく報道されていたため、買い手から「ここも危ないのではないか」とネガティブなイメージを持たれてしまい、売却に悪影響が出るのではないか、と不安を抱えられていました。
1.隣地が空き家で所有者が不明
土地を売却するためには、確定測量(土地の境界を正確に測り、法的に明確にする作業)が必要になります。しかし、隣の土地も長年放置された空き家であり、誰が所有しているか分からない状態でした。確定測量には隣地所有者の立ち会いが必要なため、このままでは売却の手続きが進められないという問題がありました。
2.地盤沈下報道によるネガティブなイメージ
土地の一角が、地下工事をおこなう計画区域にかかっていました。この地域は同時期に道路工事による地盤沈下のニュースがマスメディアを通じて大々的に報じられ、地盤に対するネガティブなイメージが色濃く付き、買い手がつきづらく、売却が難しいという問題がありました。
1.専門家による隣地所有者の所在調査
土地家屋調査士(土地や建物の物理的な状況を調査・測量し、法務局への「表示に関する登記」申請を代理する専門家)に協力を仰ぎ、数ヶ月をかけて隣地の所有者を探し出しました。見つかった所有者に事情を説明し、現地で確定測量の立ち会いに参加いただきました。
2.不動産会社への買取りを打診
地盤沈下報道による風評被害から個人への売却は困難と判断し、地盤の補強工事などをおこない新しく家を建て直すことができる不動産会社複数社へ、買取りの打診をおこないました。結果、そのうちの一社へ、無事売却することができました。
売却しにくい条件が重なっており、長く悩んでいましたが、無事に不動産会社に買取りをしてもらうことができ、肩の荷が下りて安心しました。
・所有する不動産に何かしらの瑕疵があり、売却が難しい場合は、個人への売却ではなく不動産会社による買取りを検討してみる
・隣地所有者が不明な場合は、所有者調査のために専門家への依頼を検討してみる
特殊な条件のある不動産や、権利関係が不明確な空き家の売却には、専門的知識と一定の時間が必要になります。その場合、専門家のネットワークやノウハウを活用することで解決の糸口見つけられることもありますので、一見売却が難しそうな条件であっても決して諦めず、まずは経験豊富な専門家へ相談してみましょう。
※建物の修繕・解体、不動産の賃貸・売買及びその媒介などの活用は、必要とされる許認可を持つ事業者の協力を得て行っており、当センターが直接行っているものではありません。予めご了承ください。