遠方にある相続した空き家の処分と家財整理
相談者様は、京都府にお住まいで、東京都北区にあるご親族から相続した空き家の処分に悩まれていました。ご自身が住んだことのない家で、室内は床が抜けているなど老朽化が進み、大量の家財が残された状態でした。遠方且つ活用することが難しいため、売却をご希望されておりました。
1.私道持分の登記漏れ
当センターと連携する不動産会社が売却に向けて権利関係などの詳細な調査をおこなったところ、家から離れた場所にある私道持分(私道の権利の一部)の相続登記(不動産の名義を亡くなった方から相続人に変更する手続き)が漏れていることが発覚しました。不動産を売却する際、土地や建物だけでなくそれに付帯する道路の持分も一緒に引き渡す必要があります。一部の権利が漏れた状態で引き渡してしまうと、将来、道路の補修などで買主や他の共有者がトラブルに巻き込まれる危険性がありました。
2.建築制限のある狭小地
対象の土地は約10坪と非常に狭い土地でした。さらに、新しく家を建てる際には敷地の一部を道路として提供するセットバック(道路幅を確保するために敷地を後退させること)が必要となり、建築できる面積がさらに削られてしまう制限がありました。加えて、対象地域が埋蔵文化財指定地区であったため、建物の解体時に地中から遺跡などが出土した場合、調査費用等が発生するリスクがあり、買い手を見つけるのが難しい状態でした。
1.追加の相続登記手続き
発覚した未登記の私道持分について、速やかに司法書士へ追加の相続登記を依頼されるよう相談者様へお伝えしました。1ヶ月ほどかかりましたが、私道持分の名義変更手続きを完了させ、引き渡せる状態に整えました。
2.不動産会社への売却提案
前述の不動産会社から、建物を解体し新築戸建てを建築して販売することを目的に、建物の解体費用や埋蔵文化財に関するリスクも含めて、家を現状のままで買取る提案をいただきました。結果として無事に売却が成立し、遠方にお住まいの相談者様の負担を抑えて売却を完了させることができました。
遠方に住んでいるうえ、家の状態も悪く、どのように整理してよいか途方に暮れていました。売却の途中で登記の漏れが発覚したときは焦りましたが、紹介いただいた不動産会社が手続きの段取りをサポートしてくださり、解体の手間もなく現状のまま買い取っていただけて本当に安心しました。
相続した不動産を売却する際、ご自身が把握していない離れた場所の道路の持分などが存在し、相続登記が漏れているケースがあります。いざ売却しようとした時にトラブルにならないよう、早めに詳細な調査をおこなうことが重要です。遠方にお住まいでご自身での確認や整理が難しい場合は、権利関係の整理から売却までサポートできる専門家への相談を検討ください。
※建物の修繕・解体、不動産の賃貸・売買及びその媒介などの活用は、必要とされる許認可を持つ事業者の協力を得て行っており、当センターが直接行っているものではありません。予めご了承ください。