最近増えてるご相談内容の1つ、『隣にある空き家を購入して、解体した場合』の固定資産税について、ここでは解説いたします。
空き家を解体した場合、住宅用地の特例(住宅が建っていることで税金が安くなる特例制度)が適用されなくなるため、固定資産税と都市計画税は原則として上がります。
ただし、自宅の隣にある空き家を購入し、解体して庭として利用する場合、もとの敷地と同様に住宅用地として利用されている形になります。そのため、空き家跡地には引き続き住宅用地の特例が適用されます。
なお、住宅用地の特例が引き続き適用されても、税金が高くなったり、逆に安くなったりすることがあります。これは、固定資産税等を算出する際に用いられる固定資産税評価額の仕組みに原因があります。
固定資産税評価額は、土地の面積や形状などによって補正がされています。そのため、隣地を購入し、一体の土地となったことで土地の形状がより使いやすくなったり、不整形地になってしまったりした場合、固定資産税と都市計画税は上がったり下がったりします。
また、住宅用地の特例を引き続き受けるためには、購入をした空き家跡地と自宅が一体として利用されていることが必要です。例えば、両敷地を行き来ができるように間にある塀を一部壊して戸をつけるなど、敷地の位置関係だけでなく、実際に空き家跡地が庭や駐車場として利用されていることが条件となります。
ただ、駐車場にするといっても月極駐車場やコインパーキングには住宅用地特例は適用されません。あくまで自宅に付随する駐車場である必要があることに注意が必要です。固定資産税は1月1日時点の状態に基づいて請求されますので、1月1日時点にはきちんと庭や自宅用駐車場として整備しておくようにしましょう。