両親の施設入所費用の捻出のため実家を早急に売却したい
90代のご両親がともに施設に入所されており、その施設費用を捻出するために空き家となったご実家を売却されたいとご相談に来られました。ご両親は日によって会話が成り立たないこともあり、認知症の兆候が見られ、判断能力の衰えによる売却行為の影響について悩まれていました。また、家財も残ったままの状態でしたが、できるだけ整理の手間や時間をかけず、早めに手放したいというご意向がありました。
所有者の認知症進行リスク
不動産を売却する際、司法書士による所有者の本人確認や売却意思の確認が必ずおこなわれます。通常は簡単な確認で済みますが、今回のようにご高齢で認知症の懸念がある方の場合は、面談を通して、売却の意味を正しく理解し、ご自身で判断できる状態にあるかの判断能力を確認されます。万が一、売却手続き時に認知症が進行し、判断能力がないとみなされてしまうと、ご本人の意思での売却ができなくなってしまうというリスクがありました。
なお、売却するためには、残置された家財の整理や建物の解体、確定測量(隣地との境界を正式に確定させる測量)などをおこなわなければならない状況で、これらに数カ月の期間を要する間に、ご両親の認知症が進行してしまう恐れもありました。
1.専門家と連携した迅速な手続きの実施
司法書士と連携し、施設に入所しているご両親のもとへ訪問し、ご両親の判断能力が確かなうちに本人確認、売却の意思確認をしっかりおこないました。
2.不動産会社による買取りの実施
家財整理や建物の解体を所有者様側でおこなわずに、家財も建物も現状のまま不動産会社に買い取って頂く方法をご提案しました。これにより、費用と手間を要することなく短期間での売却を実現することができました。
両親の施設入所費用を捻出するために一日でも早く売却して換金したいと考えていました。認知症の進行リスクを不安に思いながらも家財整理の手間などもあり、なかなか前へ進めず悩んでいましたが、最終的に費用や時間をかけずに売却でき、とても安心しています。
高齢の方が所有する不動産の売却をお考えであれば、認知症の進行によってご本人の判断能力が低下し、売却の手続きができなくなってしまうリスクを考慮し、ご本人の判断能力がしっかりしているうちに、早めに専門家へご相談されることをおすすめします。
※建物の修繕・解体、不動産の賃貸・売買及びその媒介などの活用は、必要とされる許認可を持つ事業者の協力を得て行っており、当センターが直接行っているものではありません。予めご了承ください。