相続した借地権付きの空き家を、地主との交渉も含めて整理したい
親御様から相続した空き家の処分に悩まれていました。建物は借地権(土地を借りて建物を所有する権利)付きで、且つ再建築不可(法律上の制限で建て替えができない)という条件に加え、地主から提示された第三者への譲渡承諾の条件が厳しく、「売りたくても売れない」というご不安を抱えておりました。
1.再建築できない土地形状
この物件は、土地形状が建築基準法で定められた幅以上に道路と接していない状態にありました。
家を建てる際には、敷地が道路に一定幅以上接していなければならないという決まり(接道義務)があるため、一度建物を壊してしまうと新しい建物を建て直すことができない制限(再建築不可)がかかり、買い手を見つけるのが難しい状況にありました。
2.地主の厳しい譲渡要件
借地権を第三者へ売却するには、地主の譲渡承諾(権利を売却・譲渡する際に正式な許可を得る手続き)が必要でしたが、地主は譲受人の条件として「外国人ではないこと」「外国資本の法人ではないこと」「代表者が日本人であること」「民泊として利用しないこと」などといった厳しい内容を提示されていました。
3.譲渡承諾に必要な各種資料の提出
地主の承諾を得るためには、譲受人の属性を証明する資料だけでなく、譲受人が法人の場合は、代表者の戸籍謄本や、売却・譲渡後の事業計画書の提出が必要とされていました。
1.地主の要望に合致する国内法人へのアプローチ
地主の厳しい譲渡要件と再建築不可な状態であることから、譲受人を法人に絞って重点的に探しました。結果として、リフォーム後に事務所や社員寮として活用を希望する、信頼性の高い国内法人へ交渉することができました。
2.譲渡承諾に必要な資料の作成と提示
譲受企業の透明性を証明するため、代表者の戸籍から今後の事業計画に至るまで、地主が納得するまで資料を揃えて提示しました。地主の不安を一つずつ解消することで、最終的に譲渡の承諾を得ることができました。
地主さんとの間に入って頂いたおかげで、地主さんの非常に厳しい条件をクリアすることができました。私個人ではどうすることもできなかったと思います。大変感謝しております。
借地権付きの物件では、地主の意向が売却の成否を大きく左右します。特に地主が独自の譲渡要件を持っている場合、単に買い手を見つけるだけでは解決しません。本事例のように、地主が求める条件や資料を的確に把握し、専門家を通じて誠実に交渉を重ねることが、売却(出口)へと繋ぐ鍵となります。
※建物の修繕・解体、不動産の賃貸・売買及びその媒介などの活用は、必要とされる許認可を持つ事業者の協力を得て行っており、当センターが直接行っているものではありません。予めご了承ください。