NPO法人 空家・空地管理センター 空き家ワンストップ相談窓口

大分県での火災から考える、空き家と地域の安全

2025年11月25日 公開

11月中旬、大分県で起きた火災は、木造住宅が密集する地域で広がり、170棟以上が焼失する大きな被害となりました。消防の調査では、火元は「管理されていない空き家」であった可能性が高いとされています。
このニュースを通じて、空き家問題が景観や資産価値だけでなく、地域の安全に直結する課題であることを改めて感じました。まず、この火災で被害にあわれた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。一日も早く、安心できる生活が戻ることを願っています。
《▲火災のイメージ》

なぜ空き家は火災の原因になりやすいの?

空き家が火災を招きやすい理由はいくつかあります。管理されていない空き家は、人目につきにくく、不審者が入りやすい状態になりがちです。令和6年の消防庁の統計では、「放火」および「放火の疑い」は、全体出火原因の約19%を占めています。こうした要因が重なると、火災は空き家だけでなく、近隣住宅にも延焼する危険性があります。

  • ・人目が無く、放火されやすい…
  • ・長く放置されると電気配線の劣化などで、自然発火のリスクが高まる…
  • ・相続問題が原因でなかなか活用の話が進まない…
  • ・紙類を含む家具や家財がそのまま残っているため、火が広がりやすい…

大分県佐賀関での火災の特徴

今回の火災は木造住宅が密集する地域で起きたため、火の回りが早いのに加え、地方では消火栓や水利が限られる設備不足、狭い路地によって住民の避難の遅延を引き起こすなどの環境となり、住宅密集地での空き家の存在が火災リスクをさらに高めることが分かります。

空き家を安全に保つためにできること

空き家を所有している方や、地域で空き家問題に関心のある方に向けて、次のような対策をおすすめします。

  • 01 基本的な管理を忘れずに
    ・出入口や窓の施錠をしっかり。
    ・可燃物(木くず、紙くず、灯油など)を置かない。
    ・定期的に見回りをして、異常がないか確認。
  • 02 防犯・防災の工夫
    ・防犯カメラやセンサーを設置して、侵入を防ぐ。
    ・消火器を備えておくと、万一のときに役立ちます。
  • 03 管理サービスや自治体制度を活用
    ・遠方に住んでいる場合は、管理代行サービスを利用。
    ・自治体の「空き家バンク」や補助金制度を調べてみましょう。
  • 04 地域と一緒に見守る
    ・近隣の方と情報を共有し、異常時の通報体制を整える。
    ・自治会や防災組織と協力して、見回りを実施。

空き家こそ火災保険の備えを

意外と知られていませんが、空き家の場合、火災保険に加入していない方が非常に多いのが現状です。「使っていない家だから大丈夫」と思ってしまいがちですが、実際には管理されていない空き家ほど火災リスクが高いのです。
もし火災が起きてしまった場合、損害賠償や再建費用はすべて自己負担になります。だからこそ、火災保険への加入は必須です。保険は「万一の備え」であり、所有者の責任を果たすための大切な手段です。

当センターの管理サービスで安心をプラス

当センターでは、空き家専用保険が自動付帯した管理サービスをご用意しています。
• 定期巡回や施錠確認で、防犯や防災対策に
• 専用保険で、万一の火災や損害にも備えられる
• 遠方に住んでいても、安心できる管理体制

空き家をきちんと管理し、保険で備えることが、地域の安全を守り、資産価値を維持する第一歩です。ぜひ当センターのサービスをご活用ください。

空き家あんしん管理のサービス詳細

空き家を管理することは地域を守ること

今回の大分県での火災は、空き家の管理がいかに地域の安全に直結するかを私たちに強く示しました。
空き家を“放っておく”のではなく、“管理”という選択を。それが、安心して暮らせる地域を次の世代へつなぐ大切な一歩です。
「うちは大丈夫」と思う前に、今一度、空き家の現状を見直してみませんか?

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