施設へ入居した母に代わり、荷物の多い実家を売却したい
お母様が施設へ入居されたことで、川越市のご実家が空き家となりました。室内外には亡きお父様が収集された大量の荷物が残されたままで、近隣の方からは「台風で物が飛んできたら困る」と苦情を受けていました。娘様は「この状態で本当に売れるのか」と一人で悩まれていました。
1.家財の残置量が膨大
室内外に残された荷物の撤去には、当初200万円もの費用がかかると見込まれました。まとまった資金がなかったため、この処分費用が売却の大きな障害となっていました。
2.市街化調整区域で建て替えが困難
物件は、市街化調整区域(都市化を抑えるため、原則として建物が建てられない地域)にありました。そのままでは買い手が見つかりにくく、売却が非常に困難な条件でした。
3.生活インフラが現代のニーズに適していない
下水道が通っていない「汲み取り式トイレ」であり、都市ガスも未接続でした。こうした環境の不備が、購入を検討する方の大きな不安材料となっていました。
1.「少しずつの片付け」による処分費用の削減
撤去処分費用を抑えるため、娘様に無理のない範囲で少しずつ片付けをお手伝いいただくよう提案しました。結果、専門業者に頼む範囲を絞り、費用を50万円まで抑えることができました。
2.公文書の調査により「建て替え可能」であることを立証
役所が保管する古い記録を詳細に調査した結果、この土地が「線引き前宅地」(現在の区域分けが決まる前から宅地だった土地)であることを証明しました。これにより、特別な縁故がない第三者でも再建築が可能である法的根拠を明確にしました。
3.近隣への安全を優先した先行解体の実施
販売中に天井の崩落などが見られたため、近隣への影響を考慮して、売却前に建物を取り壊す「先行解体」をおこないました。あわせて、浄化槽やガスの引き込み見積もりを具体的に提示し、検討者の不安を解消しました。
本当に売れるのか不安でしたが、2週間に一度、必ず状況を連絡してくれたので安心できました。自分たちだけでは解決できなかった荷物の問題も片付き、最後まで投げ出さずに面倒を見てくれたことに感謝しています。
一見「売れない」と思える物件でも、適切な対策で解決の道は見つかります。
・再建築不可だからと諦めない: 市街化調整区域でも、行政の記録を詳細に調べることで再建築の権利を証明できる場合があります。
・管理責任を優先する:荷物の整理や建物の解体など、近隣トラブルを防ぐための適切な判断がスムーズな解決に繋がります。
ご自身だけで抱え込まず、まずは物件の現状を正しく把握するために、専門の窓口へ相談することから始めてみてください。
※建物の修繕・解体、不動産の賃貸・売買及びその媒介などの活用は、必要とされる許認可を持つ事業者の協力を得て行っており、当センターが直接行っているものではありません。予めご了承ください。